ケラチントリートメントの効果とデメリット|自宅用製品とサロン施術の違い、使い方・選び方
ケラチントリートメントには、自宅で使用するケラチン配合のヘアケア製品と、美容院で薬剤や熱処理を用いて髪を整えるケラチン系施術があります。
どちらも手触りやまとまりを整える目的で取り入れられますが、成分や工程、注意点は同じではありません。
本記事では、ケラチンの基本的な役割から、家庭用製品に期待できる効果、サロン施術のリスク、選び方、正しい使い方まで解説します。
違いを理解し、自分の髪質やダメージに合う方法を選びましょう。
●ケラチンとは?
ケラチンは、髪や爪などを構成するたんぱく質の一種で、髪のハリやコシ、しなやかさを保つうえで重要な成分です。
しかし、カラーやパーマ、紫外線、ヘアアイロンの熱などによって損なわれると、パサつきや切れ毛につながる場合があります。
ここでは、ケラチンの役割や髪への影響、健やかな状態を保つためのケア方法について解説します。
・ケラチンの基本的な役割と構造
ケラチンは、複数のアミノ酸が結びついてできた繊維状のたんぱく質で、毛髪の主成分です。
また、毛髪内部では鎖状の構造が複雑に結びつき、髪の強度や弾力を支えています。
一方、頭皮から伸びた髪は生きた組織ではないため、傷んだ部分が自然に元の状態へ戻ることはありません。
そのため、トリートメントで髪の表面を整えたり、失われた成分を一時的に補ったりすることが大切です。
さらに、濡れた髪は摩擦によるダメージを受けやすいため、洗髪後は放置せず、ドライヤーを近づけすぎないように優しく乾かしましょう。
・毛髪のケラチン構造が損傷すると起こりやすい髪トラブル
毛髪内部のたんぱく質が流出したり、ケラチン構造が損傷したりすると、髪は乾燥しやすくなり、パサつきや枝毛、切れ毛、ツヤの低下が目立つ場合があります。
ただし、原因はケラチン構造の損傷だけではなく、摩擦や紫外線、カラー、パーマ、加齢、栄養状態なども関係します。
そのため、補修成分を含む製品を使用するだけでなく、熱や摩擦による負担を抑えることも大切です。
なお、抜け毛やかゆみなどがある場合は、自己判断でケアを続けず皮膚科を受診しましょう。
・髪に良いとされる科学的な理由
毛髪は主にケラチンで構成されているため、加水分解ケラチンなどの成分は、傷んだ部分に吸着し、手触りやまとまりを一時的に整える目的で配合されます。
ただし、作用は成分の分子量や製品の処方によって異なり、傷んだ髪を元の状態へ戻すものではありません。
また、仕上がりは髪質やダメージの程度によって変わります。
そのため、「ケラチン配合」という表示だけで判断せず、保湿成分や油分、使用方法も確認しましょう。
なお、重さやベタつきが気になる場合は、使用量を減らすか、使用を中止してください。
●家庭用ケラチン配合トリートメントで期待できる5つの効果
ここで紹介するのは、主に家庭用のケラチン配合トリートメントに期待できる働きです。
傷んだ髪の手触りを整え、ハリやツヤを与えながら、まとまりやすい状態へ導く目的で使用されます。
ただし、効果の程度や持続期間は、製品の処方や使用方法、髪質によって異なるでしょう。
ここでは、家庭用のケラチン配合トリートメントで期待できる5つの効果を解説します。
・ダメージヘアを補修し、ハリ・コシを与える
加水分解ケラチンなどを配合したトリートメントは、毛髪の傷んだ部分に吸着し、手触りを整えたり、ハリやコシを与えたりする目的で使用されます。
ただし、傷んだ髪を元の健康な状態へ回復させるものではありません。
一方、傷んだ部分を一時的に補うことで、髪が扱いやすくなる場合があります。
また、効果は洗髪で徐々に薄れるため、製品表示に従ってケアしましょう。
なお、硬さや重さを感じた場合は、使用量や頻度を調整してください。
・くせ毛やうねりを抑えてまとまりのある髪へ
ケラチン配合トリートメントは、髪表面の凹凸を整え、保湿成分や油分で広がりを抑えることで、まとまりやすくなる場合があります。
ただし、生まれつきのくせ毛や毛根の形を変えるものではなく、縮毛矯正と同じ効果は期待できません。
また、湿気による広がりやダメージ由来のうねりは、乾かし方によってまとまりやすさが変わります。
そのため、毛先を中心に適量をなじませ、強くこすらず優しく乾かしましょう。
なお、くせ毛をまっすぐに整えたい場合は、美容師へ相談してください。
・カラーやパーマによる傷みをケア
カラーやパーマでは、薬剤によって毛髪の内部や表面が変化し、乾燥やゴワつき、切れ毛が生じやすくなります。
そのため、ケラチン配合トリートメントで傷んだ部分を一時的に補い、手触りやまとまりを整えることが大切です。
ただし、既に生じた損傷を元の状態へ戻すものではありません。
また、施術後は保湿ケアを続け、ヘアアイロンの熱や摩擦による負担を抑えましょう。
なお、ダメージが強い場合は施術履歴を美容師へ伝え、次回のカラーやパーマの時期を相談してください。
・指通りのよい、なめらかな質感へ整える
ケラチン配合トリートメントには、毛髪表面の凹凸を整え、指通りやまとまりをよくする働きが期待できます。
また、製品にはシリコーンや油分、保湿成分なども含まれており、これらの成分がなめらかな質感へ整える働きを担います。
ただし、使用量が多いと、ベタつきや重さを感じる場合もあるでしょう。
そのため、乾燥しやすい髪の中間から毛先へ少量ずつなじませ、髪の太さやダメージに合わせて調整してください。
なお、仕上がりを確認しながら、使用量や頻度を見直すことも大切です。
・ツヤと潤いのある質感へ整える
ケラチン配合トリートメントを使用すると、毛髪表面が整って光を反射しやすくなり、ツヤのある髪に見える場合があります。
また、製品に配合された保湿成分や油分は、水分の蒸発を抑え、乾燥や広がりを防ぐ助けになるでしょう。
ただし、保湿効果はケラチンだけで決まるものではありません。
そのため、グリセリンや植物油、シリコーンなども確認し、髪質や乾燥に合う製品を選んでください。
なお、つけすぎると重さが出るため、使用量に注意し、洗髪後はタオルで髪を挟むように水分を取りましょう。
●知っておきたいケラチントリートメントのデメリット
家庭用のケラチン配合トリートメントは、髪質や使用量によって重さ、硬さ、ベタつきが生じる場合があります。
一方、サロンで行うケラチン系スムージング施術では、使用する薬剤や高温のヘアアイロンによる刺激にも注意が必要です。
ここでは、家庭用製品とサロン施術を区別し、それぞれのデメリットや安全上の注意点を解説します。
・サロンのケラチン系施術で注意したい薬剤刺激
サロンのケラチン系スムージング施術では、製品の酸性成分や香料、防腐剤などが、頭皮や目、呼吸器を刺激する場合があります。
ただし、家庭用のケラチン配合トリートメントすべてに当てはまるリスクではありません。
そのため、敏感肌やアレルギー歴がある方は、事前に成分や施術工程を確認し、パッチテストが可能か相談しましょう。
痛みやかゆみ、息苦しさ、目の違和感が出た場合は、担当者へ伝えて中止してください。
なお、体調不良や頭皮に傷がある日は延期しましょう。
・頻繁な使用がもたらす髪への負担
ケラチン配合製品を頻繁に使用すると、髪質や処方によっては、重さや硬さ、ゴワつきを感じる場合があります。
ただし、ケラチンが毛髪内部に永久に蓄積するわけではなく、油分やシリコーン、使用量も仕上がりに影響します。
そのため、頻度を一律に決めず、製品表示と髪の状態に合わせて調整しましょう。
ベタつきや硬さが気になる場合は、使用量を減らすか、保湿を重視した製品へ切り替えてください。
なお、原因を見極めるため、新しい製品を複数追加するのは避けましょう。
・サロン施術の高温アイロンによるダメージの可能性
一部のサロン施術では、薬剤をなじませた後、高温のヘアアイロンを使用します。
しかし、温度が高すぎたり、同じ箇所へ繰り返し当てたりすると、髪の水分が失われ、表面が傷むおそれがあります。
また、適温は髪の太さやダメージの程度、使用製品によって異なり、180℃以下でも安全とは限りません。
そのため、施術前にアイロンの温度や工程を確認し、髪の状態に合わせて調整してもらいましょう。
なお、焦げたニオイや急な硬さを感じた場合は、担当者へ伝えてください。
・一部のヘアスムージング製品で注意したいホルムアルデヒド
海外では、一部のヘアスムージング製品を加熱すると、ホルムアルデヒドが放出される可能性が指摘されています。
ただし、家庭用のケラチン配合トリートメントすべてに当てはまるものではありません。
また、成分表示だけでは、施術中に放出される物質を判断しにくい場合があります。
そのため、刺激臭や目・喉の痛み、咳を感じた際は、担当者へ伝えて施術を中止し、換気された場所へ移動してください。
なお、不安な方は、製品名や安全資料、換気設備をサロンに確認しましょう。
・サロン施術にかかる費用と所要時間
サロンで行うケラチン系施術の料金や所要時間は、店舗や施術内容、髪の長さ、使用製品によって異なります。
そのため、5,000~20,000円、1時間半~2時間はあくまで一例です。
また、アイロン工程やホームケア用品に追加料金がかかる場合もあるでしょう。
予約前に総額や施術工程、効果の持続目安を確認し、自宅用製品との違いも比較してください。
さらに、定期利用する場合は年間費用も計算し、キャンセル料や再施術の条件も確認しておくと安心です。
●失敗しないケラチン配合トリートメントの選び方
家庭用のケラチン配合トリートメントを選ぶ際は、ケラチンの種類だけでなく、保湿成分や油分、使用方法、仕上がりの傾向まで確認することが大切です。
ただし、成分表示だけでは、ケラチンの配合量や使用後の仕上がりまで正確に判断できない場合があります。
ここでは、ケラチンの種類や製品タイプの違い、シャンプーとの組み合わせ、成分表示の確認ポイントを解説します。
・配合されているケラチンの種類で選ぶ
成分表示には、加水分解ケラチンやケラチン、羊毛由来ケラチンなど、原料や加工方法の異なる名称が記載されています。
加水分解ケラチンは細かく分解された原料ですが、表示だけで毛髪への浸透性や補修力は判断できません。
また、「生ケラチン」は公的に統一された分類ではなく、メーカー独自の表現として使われる場合があります。
そのため、名称だけで選ばず、髪質や使用方法、保湿成分、使用感も比較しましょう。
なお、アレルギーがある方は由来原料も確認してください。
・洗い流すタイプと洗い流さないタイプの使い分け
洗い流すタイプは、シャンプー後に髪へなじませ、一定時間置いてからすすぐ製品が中心です。
一方、洗い流さないタイプは、乾燥や摩擦、熱から髪を保護し、まとまりを整える目的で使用されます。
ただし、補修効果は処方によって異なるため、タイプだけでは判断できません。
そのため、洗い流す製品はすすぎ不足に、洗い流さない製品はつけすぎによる重さやベタつきに注意しましょう。
なお、併用する場合は使用量を減らし、仕上がりが重くならないか確認してください。
・シャンプーとの組み合わせを確認する
同じシリーズのシャンプーとトリートメントは、香りや使用感、仕上がりの方向性をそろえて設計されている場合があります。
ただし、同じシリーズでそろえても、補修効果が必ず高まるとは限りません。
また、洗浄力は成分名だけでは判断しにくいため、頭皮や髪の状態に合うか確認しましょう。
一方、異なるシリーズでも問題なく使用できる場合があります。
なお、使用後の乾燥やベタつき、かゆみを確認し、自分に合う組み合わせへ適宜調整してください。
・成分表示で確認したい注目ポイント
成分表示では、加水分解ケラチンなどに加え、保湿剤や油分、シリコーン、香料、防腐剤を確認しましょう。
ただし、成分は配合量の多い順に記載されますが、1%以下は順不同にできるため、表示だけで配合量を判断できません。
また、「無添加」や「低刺激」と表示されていても、刺激が起こらないとは限りません。
そのため、敏感肌の方は頭皮への使用を避け、パッチテストを検討してください。
なお、異常が出た場合は使用を中止し、動物由来成分を避けたい方は原料を確認しましょう。
●効果を引き出すケラチントリートメントの正しい使い方
家庭用のケラチン配合トリートメントは、製品ごとに塗布量や放置時間、すすぎ方が異なります。
一方、サロンのケラチン系施術では、使用する薬剤や髪の状態に応じて熱処理が行われる場合もあるでしょう。
ここでは、家庭用製品の基本的な使い方と、美容院で施術を受ける際の確認事項、使用頻度、熱によるダメージを防ぐポイントについて解説します。
・自宅で行う際の手順とコツ
ケラチントリートメントを使用する際は、洗い流すタイプか、洗い流さないタイプかを確認してください。
洗い流す製品は、シャンプー後に水気を軽く切り、頭皮を避けて中間から毛先へなじませます。
また、目の粗いコームは、髪を引っ張らず優しく通しましょう。
ただし、放置時間を延ばしても効果が高まるとは限りません。
一方、洗い流さない製品は少量から使用し、根元へのつけすぎを避けてください。
なお、かゆみや刺激が出た場合は、すぐに洗い流して使用を中止しましょう。
・美容院での施術を活用するタイミング
自宅でケアを続けても髪の扱いにくさが改善しない場合や、カラーやブリーチでダメージが蓄積した髪の施術を検討する場合は、美容師へ相談しましょう。
ただし、美容院のケラチン系施術も、傷んだ髪を完全に再生するものではありません。
また、製品や熱処理によって刺激が生じる可能性があります。
そのため、施術内容や成分、効果の持続目安、施術後の洗髪制限を予約前に確認してください。
なお、過去のアレルギーや頭皮トラブルも事前に伝えることが大切です。
・適切な使用頻度と間隔の目安
ケラチントリートメントの頻度は、製品の処方や使用方法、髪質、ダメージの程度で異なります。
そのため、自宅用は1~2週間に1回、サロン施術は月1回と一律に決めるのは適切ではありません。
まず、メーカーやサロンの推奨間隔を確認し、重さや硬さ、乾燥が気になる場合は頻度を下げましょう。
また、毎日使用できる洗い流さない製品でも、毛先へ少量ずつなじませてください。
なお、季節の変わり目やカラー後など、髪の状態が変化した際にも頻度を見直すことが大切です。
・ドライヤーやアイロン使用時の注意点
ドライヤーは髪から適度に離し、同じ箇所へ熱を当て続けないようにしましょう。
また、ヘアアイロンの適温は髪質やダメージの程度、機器、使用製品によって異なり、180℃以下でも安全とは限りません。
そのため、細い髪やブリーチ毛は低温から試し、同じ箇所へ何度も当てないことが大切です。
濡れた髪に当てると水分が急激に蒸発し、傷むおそれがあります。
製品に指示がない高温処理は避けてください。
なお、熱保護製品も表示量を守り、重ねすぎに注意しましょう。
●まとめ:ケラチントリートメントで美しい髪を目指す方へ
家庭用のケラチン配合トリートメントは、傷んだ部分を一時的に補い、手触りやハリ、ツヤ、まとまりを整えるためのケアです。
ただし、傷んだ髪を元の状態へ戻すものではなく、仕上がりは製品の処方や使用方法、髪質によって異なります。
一方、サロンのケラチン系スムージング施術では、薬剤や高温のヘアアイロンを使用する場合があるため、施術内容や成分を事前に確認しましょう。
家庭用製品とサロンのケラチン系施術の違いを理解し、自分の髪に合う方法を選ぶことが大切です。
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